自然再生の基本方針とスローガン

多々良沼・城沼の自然環境は農業・漁業などを中心とした産業とともに構築されてきました。しかし、戦後の高度経済成長の波と共に沼と人々との関わりは大きく変化し、それまで沼を支えてきた人の生活は変わり沼との距離は徐々に離れ、放置され孤立していくこととなりました。

昭和後期から平成に入り、地域の人々は豊かさを失いかけている沼を再生するための行動を開始しました。「城沼を考える市民会議」や「多々良沼自然公園を愛する会」をはじめとする各住民団体が設立され活動を継続しています。これらの活動を通して、自然環境も改善の兆しを見せてきております。

本協議会における自然再生活動は、過去の環境の再生をイメージしつつも、地域全体は過去と同じ環境にはならないことを自覚して、「21世紀にふさわしい沼の本来の姿」を実現するための活動を実行するものです。これは、人の営みとともに変遷してきた二次的自然を再生し、地域における人々の関わりを創造するリーディングプロジェクトです。

私たちは、自然とともに生活する中で自然の恵みを生かした経済活動を起こし、継続的な活動を自らの力で継続することを目指すとともに、この地域を愛する心を後世に伝えていくことが重要と考えております。

 従いまして、本協議会の自然再生の基本方針を下記の通りと定めます

  • 沼本来の姿を保全・再生する。
  • 新たなる人々との関わりを創出する。
  • この地域に生きる証と誇りを後世に引き継ぐ。

 この基本方針を推進するためには、「人と沼」、「人と人」との関わりを、その時々に応じて創造していくことが重要です。

そこで本協議会が発信するスローガンを下記の通りといたします。

人と沼の絆の想像と再生